紀田順一郎『世界の書物』朝日文庫

世界の書物 (朝日文庫)

英雄たちの森と人間の海　「紀元前〜十五世紀頃」
　書物の中の書物『聖書』
　英雄伝説『イーリアス』『オデュッセイア』
　天象と人事『易経』
　日本人の聖書『論語』
　プシュケの探求『ソクラテスの弁明』
　民を尊しと為す『孟子』
　民衆の知恵『イソップ寓話集』
　天地を秩序づける『史記』
　煩悩即菩提『大乗仏典』
　民族の悲劇『ニーベルンゲンの歌』
　"黄金の国"紹介『東方見聞録』
　驚きの限り驚く『千夜一夜物語』
　聖なる喜劇『神曲』
　乱世百年『三国志演義』
　官能の讃歌『デカメロン』
　春の巡礼『カンタベリ物語』
鬱蒼の山と白銀の清流　［十六世紀〜+八世紀］
　政治的人問『君主論』
　醒めた夢の世界『ユートピア』
　天下騒乱への期待『水滸伝』
　巨人による巨人伝説『ガルガンチュワ物語』
　志を述べる歌『唐詩選』
　博学な女神の胸に『随想録』
　旅立ちへの不安『ハムレット』
　妄想の愉しさ『ドン・キホーテ』
　自然と人力『天工開物』
　理性の解放『方法序説』
　考える葦『パンセ』
　遠き人生の旅『天路歴程』
　第二の聖書『ロビンソン・クルーソー』
　醜悪なるかな人間『ガリヴァー旅行記』
　近代憲法の礎石『法の精神』
　無言の声援『百科全書』
　見えない手『国富論』
　情念の記録『告白』
　偉大なる常識人『サミュエル・ジョンソン伝』
　夢想家への警告『人口論』
陽光の歓喜と夜の瞑想　［十九世紀］
　営々辛苦『ファウスト』
　情熱の探求『恋愛論』
　独身愛書家の生涯『エリア随筆』
　危険な博戯『戦争論』
　ただ一つの効果『ボー物語集』
　人間の地位『ビーグル号航海記』
　天才の躍動感『モンテ・クリスト伯』
　人間悪の交響曲『従妹ベット』
　暗い情念『嵐が丘』
　健全な生活の表情『デイヴィッド・コパフィールド』
　巨大かつ真正なるもの『白鯨』
　黒人の聖者『アンクル・トムス・ケビン』
　異質文化との出会い『ペルリ提督日本遠征記』
　恋を恋する女『ボヴァリー夫人』
　近代の憂愁『悪の華』
　少数者の真理『自由論』
　人工地獄の魔王『レ・ミゼラブル』
　恋文としての童話『不思議の国のアリス』
　氷壁の炎『アルプス登攀記』
　意思の自由『戦争と平和』
　外に駆られる女『人形の家』
　悪魔の懐疑『カラマーゾフの兄弟』
　俗世の暗黒『女の一生』
　よきアメリカの挽歌『ハックルベリー・フィンの冒険』
　永遠の再建『ツァラトゥストラ』
　アンチ教養派の聖典『シャーロック・ホームズの冒険』
　永遠の冒険ロマン『宝島』
　炎の文字『資本論』
　終末への回帰『タイムマシン』
　"無意識"の発見『夢判断』
過去の時と未来の暗示　[二十世紀前半］
　固有の死『マルテの手記』
　路傍の生命『昆虫記』
　径盗の季節『奇巌城』
　幾多の世紀を含む時間『ジャン・クリストフ』
　人生の鋭い輪郭『中世の秋』
　ある抵抗『兵士シュヴェイクの冒険』
　輪廻と転生『ユリシーズ』
　人間認識の学『西太平洋の遠洋航海者』
　自由の橋頭堡『魔の山』
　孤立した死『審判』
　生の証し『失われた時を求めて』
　知の底辺『オクスフォード英語大辞典』
　優しさの流れ『チャタレイ夫人の恋人』
　虚無の敗北『武器よさらば』
　水品の純潔『ガンジー自叙伝』
　敗北を認めない祖先の血『風と共に去りぬ』
　苦難の再生『チボー家の人々』
　記憶の固執『野性の棕櫚』
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　　あとがき