安食文雄『三田村鳶魚の時代』鳥影社

2004年8月3日初版第1刷印刷
2004年8月11日初版第1刷発行

ISBN:4886298494


小序
  I
図書館体験 〜近現代図書館小史〜
 一、図書館道楽
 二、私立図書館の時代
 三、青春の解放区
 四、上野の帝国図書館
 五、森銑三市島春城早稲田大学図書館
 六、図書館を私有する贅沢
漏れた在野学者
戦時中の揺れる家永三郎
古書街の備忘録
 一、外骨本の売れ行き
 二、求む『古書店歩る記」
 三、小汀利得を怒らせた岡田戒玉の無心
 四、金森徳次郎の『教行信証
 五、村上専精寄贈の 『玉ハ十一年』
  II
大衆作家の勉強会
 一、村上元三から左文字勇策への葉書
 二、「新鷹会」と『文学建設』グループ
 三、在野史家としての長谷川伸
 四、平山蘆江と第二次『大衆文芸』
三田村鳶魚と知の交遊圏
 一、華やかな知的山脈
 二、江戸研究の基礎は『日本及日本人』で
 三、物騒な宮武外骨を敬遠した鳶魚
 四、警視庁が「満月会」に活動中止を命ずる
 五、大衆作家が鳶魚に師事
 六、海音寺潮五郎の創作舞台裏
 七、鳶魚が徳富蘇峰に助力
吉野作造と古書通が作った「明治文化研究会
 一、吉野作造と大正十三年
 二、自由な雰囲気が満ちる
 三、「明治文化資料館」を設置せよ
 四、発案者は浮世絵研究家の井上和雄
 五、三つの顔を持った井上和雄
 六、「明治文化研究会」と古書業界
  III
池田文痴庵のよろず蒐集と菓子史研究
 一、「文痴庵文庫」に『冥福』が所蔵される訳
 二、文痴庵の震災直後における蒐集活動
 三、展覧会を飾った文痴庵コレクション
 四、追随を許さぬ菓子史研究
趣味界と京都の蒐集家
 一、柳宗悦大宅壮一の違い
 二、多種多様な趣味雑誌の世界
 三、『東洋趣味』が伝える意外な史実
 四、京都の高級文化誌『風俗研究』
 五、蒐集家のサロン誌『京都寸葉』
 六、杉浦丘園の蒐集品目録
 七、釈瓢斎が主宰した風流雑誌
目録の話
 一、先鞭をつけた一誠堂書店
 二、蔵書自分史のすすめ
木村毅が語る『懴悔の生活』出版秘話
牧野元次郎のニコニコ主義と雑誌『ニコニコ』
 一、不動貯金銀行は牧野の教団
 二、三国干渉に奮起して不動貯金銀行を創立
 三、心霊研究の有力パトロン
 四、大衆の支持を受けた「ニコニコ主義」
 五、異様な「ニコニコ行事」
 六、伝道誌『ニコニコ』について