伊藤幹治『宴と日本文化 比較民俗学的アプローチ』中公新書
中公新書748
宴と日本文化―比較民俗学的アプローチ (中公新書 (748))
- 作者: 伊藤幹治
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1984/12
- メディア: 新書
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まえがき
1 宴の民俗詩
宴の古俗
東日本の擢歌
西日本の歌垣
宴のライト・モチーフ
古代中国の宴
中国少数民族の歌垣
日中の歌垣とその歴史民族学的意味
野外ドラマのフォークロア
男女求婚の旧慣
宴のレクリェーション化
折目思想とその変化
2 宴の文化的状況
デュルケムの聖俗二元論
狩猟=採集民社会の分類原理としての季節
聖と俗の二元的対立の世界
牧畜民社会の雨季と乾季
聖と俗の交錯する世界
水稲栽培社会の聖と俗の関係
民俗概念としてのハレとケ
聖と俗の相互転換
聖と俗の同時併存
聖俗論からの離陸
三極循環論の骨組み
三極循環論の再考
日常と非日常のメカニズム
現代都市社会の脱日常性
3 宴と非日常的世界
『日本の祭』とその前後
リーチの祭りの三局面論
ターナーのコムニタス論
身分逆転の儀礼的世界
欧米の祝祭理論
古代・中世ヨーロッパの祝祭
祭りの両極性
日本の祝祭
日常的秩序の収敏と拡散
日常的秩序からの逸脱
宴会の両義性
民間の宴座と穏座
神人共食としての宴
饗宴としての当屋祭祀
東南アジアの直会
祝宴としての共同飲食
酒宴とその世界
4 宴と贈与交換
モースの贈与交換論
儀礼的交換としてのクラ
反交換としてのポトラッチ
限定交換と一般交換
祝宴のなかの贈与交換
クリスマス・プレゼントと歳暮
歳暮の変化と持続
贈与交換の民俗学理論
通時的交換と共時的交換
仕掛けられた贈与交換
交換財としての宴
一般交換としての当屋の輪番制
招宴とそのメカニズム
一重一瓶の世界
贈与としての供犠
神と人間の互酬性のパターン
汎神論的世界における互酬性のパターン
5 宴と日常性の論理
都市のあたらしい祝祭
都市型祝祭の脱日常性
宗教の世俗化と世俗性
日本的な宗教状況
小さな神がみの世界
神がみの機能分化
汎神論的世界の再編成
民俗宗教のプラグマチズム
現世利益の思想的背景
日曜日の宗教と毎日の宗教
都市の祝祭としてのクリスマス
都市における非日常的世界の三極化
日本文化のなかの日常性の意味
あとがき
主要参考文献