向井敏『読書遊記』講談社

昭和六二年五月二〇日第一刷発行
ISBN:4062033216

吉田健一の偏癖
追悼記の名手たち
安東次男の「深読み」
ミステリー批評の系譜
長澤規矩也の「装訂」論
小林秀雄と林達夫の「論争」
臼井吉見の〈展望〉
詩人の業
誤訳が生んだ名言
『虚無への供物』外伝
「君山先生」の漢字制限論
中野三敏の「写楽＝与力説」
長谷川四郎と高田屋嘉兵衛
名訳と悪訳
訳詩の処方
鴎外の剽窃
アフォリズムとしての俳句
佐藤春夫の詩心
ショウかキプリングか
八七分署異聞
平野謙の「書評」嫌い
「潮時」の秘密
安岡章太郎のセーヌ河幻想
二人の『オイディプス王』
「獺の祭」をめぐって
ベイカー・ストリートの漱石
三つの『一九八四年』論
「萩原朔太郎の庭見物」抜書
『思考の表裏』余話
名言集の傑作
片岡敏郎の広告コピー
「忠臣蔵」論争
「残念ながら出版できません」
日本文学史の時代区分
大阪弁の光と影
明治の人物一千人一口評
イギリス探偵小説の階級性
『武玉川』逍遙
恐るべき子供たち
「鬼のあるいた町」抄
山本夏彦の名訳
「蝶々」の成立事情
フィルビー事件とスパイ小説
フィッツジェラルド伝説
歴史の方法としてのゴシップ
元号による時代把握
「はじめに言葉があつたんし」考
蕉風俳諧と漢詩の詩法
「振袖火事」由来
鮎川信夫のパチンコ論
後記
本書でとりあげた主な書目