紀田順一郎『古書街を歩く』新潮選書

昭和五十四年十月二十日 発行
ISBN:4106002086
表紙推薦文 星新一


1 即売展狂騒曲──嵐の前の静けさ・古書の世界は狭いもの
2 文庫の森をさ迷って──全点揃えば博物館もの・青春の次のステップ  (岩波文庫)
3 生き永らえる新書判──「なぜ頭を刈らないのか」・戦後状況への楔
4 "幻の書物"をめぐる人々──学生が掘り出した珍本・"天下一本"の運命 (村田平次郎・石川巌・窪川精治)
5 戦闘的古書マニアの生涯──パロディで重禁錮三年・東大の飼殺しに (宮武外骨
6 初版は尊し、されど……──等閑視される再版・手間をかけた明治の書物
7 知識の飢えを充たした事典──憧れの本を胸に・百科事典普及の裏話
8 青春を彩った翻訳文学──大恐慌時代の遺産・人間の自由な生き方
9 「バックナンバー」一夕話──コラムの拾い読み・グラフ雑誌の先駆
10 円本合戦の遺物-宣伝合戦で倒産・八割が小学卒の時代に
11 むかし安本、いま珍本──"過去をもつ"本・ゾッキ屋は情報源 (『類聚近世風俗志』)
12 全集叢書に"キメテ"の巻あり──素人のこわいもの知らず・遅々として捗らず
13 古書目録を読む──千二百ページのカタログ・史上最大の古書目録
14 大宅文庫も均一本から──副都心の隠れた名物・国語問題の珍資料 (中村壮太郎・ひので字
15 戦後漫画の出発──二十五万円の仙花紙漫画・時代の理想を先取
16 復刻で蘇った学究の人生──復刻出版の浮き沈み・一本の電話から (物集高見
17 今は昔、場末の貸本屋──わが最初の境界・瓦礫の中で求めたもの
18 大いなる志を小さな本に──手づくり本のきびしさ・ミニ出版成立の背景
あとがき
(文庫版 ISBN:4828832467


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