鎗田清太郎『角川源義の時代 角川書店をいかにして興したか』角川書店          

  平成七年十月二十七日 初版発行

角川源義の時代―角川書店をいかにして興したか

角川源義の時代―角川書店をいかにして興したか


I創業前史一九四五(昭和二○)年以前
 1 富山での角川源義
  角川家と源義
  幼年時代
  神通中学入学
  文学への目覚め
  俳句と同人誌
  水橋町の沿革と文化風土
  父源三郎と源義
  俳句と受験
  再び受験に失敗
 2 國學院入学から卒業まで
  上京・國學院入学を決意
  折口信夫に師事
  和服で捧げ銃!
  佐藤謙三・「青衿派」
  鈴木棠三との親交
  折口信夫の京大特別講義
  「悲劇文学の発生」
  柳田村・卒業
  処女出版をめぐって
 3 教壇─兵役─終戦─城北中学教員として
  東亜学校教授
  最初の召集
  『語り物文芸の発生』
  城北中学教員として
  二度目の召集
  出版への決意
  青磁
  八雲書林
  青磁社での角川源義
II創業期一九四五(昭和二〇)年─一九四九(昭和二四)年
 1 小竹町時代
  「一一月一〇日」の意味
  小竹町の事務所
  堀辰雄への手紙
  「飛鳥」をめぐって
  創業時の社員
  創業資金について
  『歩道』と『南天屋敷』
  "まき餌"の時代
 2 西片・東五軒町時代
  事務所を転々
  「飛鳥新書」続刊
  縄目の恥
  『堀辰雄作品集』
  「信州まいり」
  「四季」再刊
  ヒューマン・リレーショソズ
  神西清
 3 代官町時代
  国際文化会館
  「表現」刊行
  一九四八(昭和二三)年の状況
  夜の布川邸で
  野田正の初仕事
III角川文庫の創刊
 1 「角川文庫」B6判
  『罪と罰
  長谷川覚
  『考える子供たち』
  寒い年末
  『風流艶魔伝』
  ビラまき
 2 阿部次郎と角川源義
  『人格・王義序説』
  『遍歴時代』
  『三太郎』角川版
  廃業決意から一転
  阿部日本文化研究所
 3 「角川文庫」A6判
  「今や決戦あるのみ」
  表紙デザイン画紛失
  文庫用紙について
  絶好調の出足
  新書・全書など
  値上げ・最初の文庫祭
IV『昭和文学全集』
 1 総合出版社への道
  初めての社屋
  『国歌大観』再刊
  「俳句」創刊
 2 『昭和文学全集』刊行
  「文庫は米の飯」
  山本実彦夫人を訪う
  予約金・定価
  予約殺到
  どれだけ売れたか
  第一回書店招待会
  鉄筋社屋完成・堀武夫との再会
  月刊「短歌」創刊
V昭和三〇年代一九五五─一九六四
 1 辞典と教科書
  『増補字源』
  角川『国語辞典』『漢和辞典
  高校教科書『国語(総合)』
  組織と人事
  人員整理
  リストラ後の状況
 2 『日本絵巻物全集』
  グラビア印刷
  「角川写真文庫」
  「絵巻物」と角川源義
  カメラとフィルム
  福井の和紙
  『日本常民生活絵引』
  神田川の氾濫
 3 『図説世界文化史大系』
  編集方針・超スピード
  渋沢敬三
  『世界美術全集』
  写真集『ジェームス・ディーン』
  「漢中」と『新字源』
 4 多摩文庫
 5 その後の「図説」
  『図説茶道大系』
  『図説いけばな大系』
  『図説俳句大歳時記』
 6 文庫、文芸出版
  その後の角川文庫
  文芸出版についてー
  文芸出版について2
  『堀辰雄全集』
  三恩人の個人全集
  将棋とゴルフ
  昭和三六年の職制
VI昭和四〇年代一九六五─一九七四
 1 『世界の詩集』『日本の詩集』
  角川春樹の入社
  『世界の詩集』
  『日本の詩集』
  『中原中也全集』ほか
 2 文学・古典・歴史
  『日本文学の歴史』など
  『日本近代文学大系』
  資料・註釈・鑑賞書
  沖縄関係書の出版
 3 メディア・ミックス
  源義の場合
  『ラブ・ストーリィ』
  『日本史探訪』
 4 営業の歩み1
  「足の角川」
  営業所開設
  昭和四〇年代の角川会にて
  角川文庫祭
  富士見童旦房
 5 営業の歩み2
  新聞広告とキャッチフレーズ
  イメージ広告へ
  文庫フェスティバルとコピー
  ジス・イズ・カドカワブンコ
  流通センター創立
  新流通センター
 6 総務・労働組合
  資本金・役員・年商
  労働組合の歩み
VII角川源義の遺したもの
 1 最後の燃焼
  四つの事
  エズラ・パウンド
  猿の腰かけ
  俳句文学館建設
  入院
  その死まで──「看病日誌」
  葬儀
 2 角川文化振興財団
  柳田國男生誕百年記念事業
  文化振興財団の設立
 3 角川版『日本地名大辞典』
  「地名」への情熱
  「地名」出版にまなぶもの
 4 補説 出版人角川源義を考える
  「一念一植」
  源義の「異能」
  「美しい日本」1
  「美しい日本」2
  國學院ライン
  岩波幻想
  「岩波」組織と人脈
  岩波式「技術」
  著者の拡大
  角川文庫の意義
  『昭和文学全集』の意義
  最後の「美しい日本」

角川書店略年表
 あとがき
 取材協力者
 参考文献

装丁
  熊谷博人