川添裕『江戸の見世物』岩波新書

岩波新書(新赤版)681
2000年7月19日 第1刷発行

江戸の見世物 (岩波新書)

江戸の見世物 (岩波新書)


いざ、江戸の見世物遊歴へ まえがきに代えて
 遊歴の隠居
 見世物三昧の一日
 ご開帳と細工見世物
 見世物好きの棟梁
第一章 浅草奥山の籠細工
 巨大な小屋の、巨大な関羽
 見物の声の動揺/
 口上話芸
 見世物をめぐる金銭
 二、三人にぴとりが見物
 見世物の経済効果
 金主による奉納
 見世物の娯楽イメージ
 歌舞伎での当て込み
 浮世絵と噺本
 伊勢へ
第二章 奇妙な細工の楽しみ
 歴史にのこる大ブーム
 細工の実験場
 職人の王国
 大坂下り
 浪花の一田庄七郎
 釈迦涅槃像
 古今未曾有の大当たり
 仏教の見世物化
 とんだ霊宝
 見立絵本の系譜
 つくりもの文化
第三章 珍しい動物のご利益
 名号牛の眼福
 見世物になった舶来動物
 ご利益のパターン
 ラクダがやってきた
 さまざまな情報と風聞
 盛りだくさんのご利益
 お札としての見世物絵
 おしどり夫婦
 『和合駱駝之世界』
 和合ラクダ神の画幅
 ラク七福神
 その後の動物見世物
第四章 軽業のよろこび
 安政の世へ
 早竹虎吉
 江戸初お目見得
 高小屋のあやうき芸
 早竹源氏の旗指物
 伝統演目の見世物化
 アクロバットと物語の重奏
 衣装と道具のスペクタクル
 騒々しいほどのお難子
 「早」の字のひとびと
 軽業師の海外渡航
 アメリカの早竹虎吉
第五章 生人形の想像力
 幕末の新機軸
 肥後熊本、松本喜三郎
 鎮西八郎島廻り
 当初のためらい
 浅草初興行をとりまく状況
 安政三年の爆発的流行
 豪華なバラエティ
 遊女の肌
 生人形の人肌路線
 黛人形の「当代性」
 災厄が襲う
 小糸・佐七の顔
 見世物小屋の土地感覚
 浅茅ヶ原一ツ家
 想像力の渦巻

お名残口上  むすびに代えて
 川をさかのぼる旅
 江戸の見世物と、現代の「見世物」
 新種の見世物
 押しとどめようがないもの
 何の活性化か
主要参考資料