『三省堂書店百年史』

昭和五十六年八月二十日 発行


三省堂書店百年史総目次
 序にかえて
 将来に志向するところ
 凡 例
創業史・前史(明治14年以前)
 一 三省堂と神田の触れ合い
  1 神田の地名の起こり
  2 江戸城太田道灌、そして徳川家康
  3 家康の城下町造り
  4 内神田と外神田
  5 神田の川と橋
  6 神田神保町の由来
 二 明治文教の拠点、神田の学校
   ―発端は東京大学の設置から―
  1 幕府の学校―官学の推移
  2 明治政府の学校
  3 私立学校の蝟集
三 明治初期の書籍業
   ―新興出版書店の台頭―
  1 明治初期の本屋組織(書林組合)
     出版条例
  2 新興出版書店―スタートは古本屋
     八品商取締規則の制定
  3 明治初期の本屋の店構え
     明治十三年ごろまでの書店創業者抜粋
 四 初代店主亀井忠一と萬喜子の家庭(亀井家の歴史抄)
      1士魂商才の夫・貞淑内助の妻―

第一期 亀井忠一個人経営時代
                (明治14年大正3年)
年表 三省堂書店の歩み1出版・書店業界―世相の動き
 一 三省堂書店の創業
   ―古書籍商からの出発―
 1 亀井忠一と創業前後
 2 人生の転機
 3 店舗づくり
 4 加藤鎮吉と亀井忠一
二 神保町通りの同業者
    (参考1)古物商取締条例の布告1新刊店と古本店の分離
    (参考2)古物商取締法の公布について
三 明治前半期の出版物とその傾向
   ―明治二十五年に古本売買をやめるまで―
 1 明治前半期の出版物より
 2 思想・思潮部門
 3 通俗・読物部門
 4 政治小説と翻訳小説部門
   (参考1)賜治前半期出版物抜粋表
   (参考2)出版物取締りの変遷
            ―明治初期より昭和十年ごろまで―
四 出版書店への道
   ―明治十六年より三十年ごろまで―
 1 翻刻本に着眼する
 2 同盟書房の結成
 3 同盟四書房の初仕事
 4 同盟六書房より八書房へ
   (参考)同盟書房関係出版の翻刻本抜粋
               (明治三十一年まで)
 5 同盟書房の終局
 6 萬喜子の外国語学
 7 編修部門へ斎藤精輔の加入
 8 辞書の分野へ
   わが国初の小型辞書―英和袖珍字彙
 9 ウェブスター氏新刊大辞書和訳字彙の刊行
  三省堂の冒険事業の第一回目
   思い出 磯部弥一郎
 10 英和袖珍新字彙で連続ヒット
 11 教科書の分野へ
   1 教科書の草分け―スミスの代数
   2 三省堂編輯所設置
 12 雑誌と単行本の分野
五 神田の大火と三省堂書店
 1 明治二十五年四月十日の大火災
 2 ブリンクリー和英の原稿焼失
   思い出 不死鳥のような気慨 岩崎行親
 3 改築された新店舗
 4 古書籍売買を廃業する
六 直営印刷工場の話
   ―神保町・美土代町・錦町・三崎河岸までi
    付 神田の大火後の駿河台下付近
七 亀井忠一個人経営時代の「出版部」
   ―主として明治二十五年ころより大正元年まで―
八 三省堂標本器具部と大正二年の神田の火災
九 日本百科大辞典刊行の記録
   ―出版から蹉跌・復活から完成―
 1 出版までの経緯
 2 大隈重信と亀井忠一
 3 三省堂版―日本百科大辞典第一巻刊行披露祝賀園遊会
 4 百科破綻以後
 5 日本百科大辞典完成会の結成
     付 日本百科大辞典普及会の成立
 6 斎藤精輔、百科大辞典を語る
 7 三省堂破綻後の亀井家
     百科大辞典〔写真ページ〕
 十 神田書店街の移り変わり
     大正二年の大火後の三省堂書店
  1 大火後の神田書店街
  2 三省堂書店は完全に新刊小売書店となる
第二期 三省堂小売部時代(大正4年昭和2年)
 年表 三省堂書店の歩み〔(株)三省堂の歩み〕
           1出版・書籍業界―世相の動き
 一 株式会社三省堂の新設(出版・印刷二部門を継承)
    ―大手町の独立社屋へ移るまで―
  1 新会社設立の経緯
  2 新会社の事務所
  3 小売部となった書店から新会社へ配転された人々
  4 第一期(営業)の終わりに増資
  5 小林箕三郎社長の方針
  6 二代社長の決定
  7 漸次発展の段階へ
  8 大正九年ごろの出版部
  9 新会社として更に二つの思い出
  10 永井茂彌の入社
  11 株式会社三省堂(通称出版部)の社屋移転
二 社内通称「小売部」となる三省堂書店
   ―若い店主亀井豊治の決意と判断1
 1 創業当時に戻る
 2 通称を三省堂の小売部
 3 若い店主の亀井豊治
 4 小売部となった書店のプラスとマイナス
三 独立する古参店員
   ―主家三省堂の復興を見届けて―
四 三省堂小売部と取次店
   ―東京見物の新名所になる小売部
 1 書籍関係の取次店とは
 2 書籍・雑誌取次制度の経緯
 3 小売店と取次店
 4 三省堂小売部と取次店
五 三省堂タイムズの創刊
   ―創業四十周年記念企画―
 1 創業四十周年記念に
 2 組方と体裁
 3 タイムズの内容
 4 三省堂タイムズで求人案内
 5 店員マーク(バッジ)の質疑と投書
 6 三省堂タイムズの移り変わり
   思い出 三省堂タイムズと萬喜子夫人 佐藤源太
六 関東大震災前後の三省堂書店と従業員
 1 震災前(大正十年を中心に)
 2 震災後(大正十四年を中心に)
七 関東大震災の思い出1   天童頼太郎
   ―焼ける店の殿りをする1
八 関東大震災の思い出2   落合忠夫
   ―ぐらぐらと来たその時から―
九 レコード部を設ける
   ―多角経営時代のさきがけ―
十 洋書を和書と並べて売る(変則的な洋書売り場)
   ―震災後、バラック建ての店で―
十一 洋品部はこうして出来た
   ―おいらのポケット・マネーで
十二 文房具部の開設
      (「本はもうかりません」と失言したばかりに)
   ―元手はわずか壱千円―
十三 寄宿舎生活の追想
   ―昭和三年まで―
十四 売り場の花形
    コンサイス辞典とインディア紙の評判
   ―初代店主亀井忠一の功績―
十五 大奥様と敬慕された
          故亀井萬喜子刀自の追想録より
   坂本嘉治馬―白井茶翁―上原才一郎―小牧喬定
   ―笹川臨風―佐伯好郎―薗田三佑雄―小川藤三郎
   ―高岡一雄―田山宗興―川野秀松
十六 大正四年ごろから昭和三年ごろまで
           どんな本が読まれたか
   ―文学書のジャンルより―
第三期 三省堂書店法人化時代
                 (昭和3年〜昭和20年)
年表 (株)三省堂書店の歩み〔(株)三省堂の歩み〕
      ―出版・書籍業界―世相の動き
 一 三省堂書店の法人化
    ―学生のデパート売り出しを控えて―
  1 設立より増資まで
  2 新社屋(新店舗)の建設経緯
二 業界屈指の亀井兄弟
 1 兄の社長と弟の常務
 2 亀井寅雄語録より
 3 亀井寅雄の書籍小売業感
三 三省堂の創業者を偲ぶ
   ―亀井忠一顧問の本屋談義と語録
 1 亀井忠一顧問の「本屋談義」
 2 亀井忠一語録
四  「学生のデパート」売り出す
   ―昭和五年より昭和十年ごろ―
 1 仕事は人物から   .
 2 宣伝強化が当面の対策
   1 宣伝スタッフの結成
   2 高橋錦吉の宣伝資料メモ
 3 外部向け宣伝のいろいろ
 4 店頭(店内)宣伝強化に切り換え
五 学生のデパート・三省堂書店
             小売部長を勤めた人々
   ―昭和三年より同二十年まで―
  1 小売部長の職制
  2 川野秀松小売部長のころ
  3 学生のデパートを組織づけた永井部長
  4 経理畑出の柳下部長のころ
  5 戦時を生き抜いた難波田部長
    「学生のデパート」 〔写真ページ〕
六 三省堂特設防護団(総務班の記録より)
七 日本本土へ敵機―昭和十七年
  1 始め良く終わり悪し
  2 営業食堂の閉鎖
八 戦局悪化、業界不安1昭和十八年
九 宣伝日記は語る
   ―昭和十七、十八年の三省堂書店
十 生き残った三省堂書店
   ―昭和十九、二十年―
    付学生・生徒のための名著選
      ―昭和五年ころより昭和十四、五年まで―

第四期 戦後の経営時代(昭和21年〜昭和35年)
年表 (株)三省堂書店の歩み〔(株)三省堂の歩み〕
          出版・書籍業界―世相の動き
 一売り場の修復と社屋の補強
    ―昭和二十年秋より二十三年―
 1 売り場の修復
 2 復旧の手始めは売り場の退避所の撤去から
 3 店内の退避所と店頭の退避壕
 4 修復後の売り場は通称"喉元"まで
 5 社屋の補強工事
二 復員社員の職場帰還
   ―昭和二十年秋より二十二年―
   昭和二十一年二月末の三省堂書店社員一覧
三 復員社員に聴く当時の様相
   ―対談・座談会より―
 1 〈対談会〉で語る山岸徳一
 2 〈座談会〉で語る浜田一明
 3 〈座談会〉で語る杉山忠五
四  「学生のデパート」復活
   ―昭和二十三年―
 1 「学生のデパート」復活の発想
 2 復活「学生のデパート」の構図
 3 洋品売り場の欠落
 4 時機的によかった「学生のデパート」復活
 5 「学生のデパート」復活後
 6 当時の経済界と三省堂書店
五 入社後の10年を回想する  白石雄二
   ―昭和二十五年より三十五年―
 1 〈回想〉入社前後
 2 〈回想〉三白景気に便乗した繊維製品
 3 〈回想〉洋品売り場の復活を急ぐ
       1 一課と二課と区別 2 洋品売り場の復活
       3 クリスマス用の包装紙
 4 〈回想〉目覚しい語学レコード売り場の開拓
    語学レコード・語学テープ(カタログ)〔写真ページ〕
 5 〈回想〉銀座店開業と撤退
       1発端 2開店  3開店後 4閉店
 6 〈回想〉三省堂画廊の開設
       1画廊の計画 2画廊の思い出、あれこれ
 7 〈回想〉営業食堂の新装
 8 〈回想〉全国自習書大会開催のころ
 9 〈回想〉文献製本部門を設ける
六 出版業界と三省堂書店(昭和二十五年より昭和三十五年)
   ―売り場構成は拡充・拡張の連続―
 1 日本の経済事情と出版業界
 2 昭和二十六年―昭和三十年
 3 昭和三十一年―昭和三十五年
 4 三省堂書店の場合
 5 テナント売り場の去就
七 多店化と人材養成
   ―フォームグラウンドは神田店―
 1 昭和二十年代入社の人々
 2 昭和三十年代に入社した人々
八 杉山メモは語る
   ―もう一つ戦後の三省堂書店史―
 1 昭和二十二年より同二十四年まで
 2 昭和二十五年
 3 昭和二十六年
 4 昭和二十七年
 5 昭和二十八年
 6 昭和二十九年
 7 昭和三十年
 8 昭和三十一年
 9 昭和三十二年
 10 昭和三十三年
 11 昭和三十四年
 12 昭和三十五年
九 戦後最もよく読まれた本から
   ―昭和二十一年より昭和三十五年1

第五期 三省堂書店の多店化時代
               (昭和36年〜昭和56年)
 年表 (株)三省堂書店の歩み〔(株)三省堂の歩み〕
          ―出版・書籍業界―世相の動き
 一 変貌する神田とアダルト化する三省堂書店
    ―昭和三十六年より三十九年―
  1 変貌する神田
  2 いわゆるドーナッツ化の進む中での神田
  3 本拠地神田と「神田の三省堂書店
  4 アダルト化を図る三省堂書店
     1 戦前と戦後の小売書店
     2 アダルト化と取り組む首脳部
     3 本拠地の基盤をより強固にするために
 二 三省堂書店、多店化のコンビ
    ―決断する亀井辰朗社長 推進する白石雄二専務―
 三 三省堂書店と出店の構想  白石雄ニ
  1 戦後型書店と変化したサービス
  2 他業種との競合点を考慮する
  3 書店の立地条件と適正規模
  4 多店化の必要性と従業員
  5 その他の要件
  6 結び
 四 多店化に踏み出す三省堂書店
 〔出店第1号〕
  自由ケ丘店
 〔出店第2号〕
  新宿京王店
   ―社史に記録として―
 〔出店第3号・第4号〕
  三鷹店と大井店
   三鷹店の場合
   出店第四号となった阪急大井店
 〔出店第5号〕
  新宿西囗店
   ―小田急百貨店スカイタウンー2階1
 〔出店第6号・第7号〕
  渋谷店と池袋店
   渋谷店
   1 渋谷店の立地
   2 地元の学校群の強み
   3 マイナス点もそれなりに
  2 池袋パルコ店
   (資料)池袋パルコ店の思い出  源内正
 (出店第8号〕
  神田アネックス店の開設
      ―洋書と専門書の書店―
 〔出店第9号〕
  札幌店
     沼尻・鈴木の店長リレ―
 〔出店第10号・第11号〕
  西船橋店と高田馬場
 1 西船橋
 2 高田馬場
 〔出店第12号〕
  国鉄名古屋ターミナルビル
  三省堂書店の名古屋店
   ☆出店からの六年間☆  田中貞夫
 〔出店第13号〕
  旭川店 PART1
 〔出店第14号〕
  調布店
 〔出店第15号〕
  旭川店 PART II
 五 後に続くわが社の人材
   ―昭和四十年代に入社の人々(昭和55年9月現在)
 六 多様化に伴う商品管理部の発足
   ―商品企画管理部の組織1
 七 洋書部門の歩みから
   ―昭和二十七年より四十四年―  宮島家太郎
  1 独立した洋書売り場
  2 シェアを広げる
  3 海外業界視察
   思い出
   1 大塚先生とシェイクスピアニつ折り本
   2 西村孝次先生とロビンソンクルーソの話
 八 洋書部門の歩みから (2)
    昭和四十四年より現在まで―  野村知成
  1  「別館」と称した木造の建物へ移る洋書課
  2 アネックスビルへ移る
  3 海外視察
  4 期待する新入メンバー
  5 洋書外商係との分離
  6 名古屋洋書営業所の設置
 九 外商部門を振り返る
   ―明治・大正・昭和にわたる部門の話―
  1 いわゆる店売りと外売り
  2 三省堂書店の場合
   (参考)江戸期における寺子屋用教材
   (資料)外売課時代のOBよりの寄信
 十 三省堂ブックプロモーション創立
    ―三省堂書店の特別書籍外販部門(略称S・B・P)
 十一 株式会社創英社の設立
  1 三省堂書店のニーズ、即読者のニーズに答えるために―
 十二 こうして今の包装紙は出来た
    ―ユニークな読書グループのデザイン―
 十三 新しいPR用「未踏」の発刊
    ―昭和四十六年一月より―
  1 創刊当時はスクール壁新聞のタイトルで
  2 創刊第一号に高村光太郎の詩を
    創業百年史出版を祝して    岡田荳二
    駿河台下の三省堂書店     斎藤政秋
 十四 新・三省堂書店ビルの完成
  1 改築前に懸案解決
  2 解体工事直前に新学期売り出し
  3 旧事務所と売り場の一時移転
  4 旧社屋解体より新社屋改築工事進行の過程
十五 新社屋竣工披露パーティー
    新・神田本店オープンの日
  1 一日がかりの披露パーティー
    披露宴で来賓へ配られた
           亀井社長のあいさつ状―
  2 新・神田本店のオープン第一日
あとがき

【参照】
『三省堂百年』(出版社の方)